気が向かなくてもドラマが好き
テレビドラマが好きだ。
トレンドを詰め込んだ海外ドラマではなく、日本の、地上波の。
ドラマはコテコテであればあるほどいい。
ベタベタな展開であればあるほどいい。
例えば、モテない人生を送ってきたヒロインがいたとする。
そんな彼女がある日突然イケメンと出会い一目惚れする。
すると新しく始めたバイト先で、そのイケメンと同じ職場だという奇跡が起きる。
あくる日、そのバイト先にはまた別のイケメンが働いているという事実が判明。
するとなんと、そのイケメンBはイケメンAの兄弟だというからびっくり。
するとすると、今度は可愛い系イケメンのお客さんからアプローチを受ける。
するとするとすると、このイケメンCがイケメンAB兄弟の末っ子だというから
もう止まらない。そして3人のイケメンの間で、ヒロインの争奪戦が始まるのだ...
舞台は海辺がいい。潮風が吹けば吹くほどいい。
バイト先の店はオープンテラスのあるウッディな造りがいい。
恋のライバルは帰国子女がいい...
キリがないので、僕の趣味嗜好はこの辺で。
だいたい先週くらいから新しいクールのドラマが始まったのだが、今回も
全ドラマの録画が無事完了。ここからふるいにかけ、見続けるドラマの選別が始まるのだ。
呑気な趣味だと思われるかもしれないが、これが実はくたびれる。
というのも、僕が仕事を終え帰宅するのがだいたい早くて22時過ぎ。
各テレビ局で一日2〜3本のドラマが放送されていると考えると、
そこからは寝る間も惜しんでの視聴なのだ。
(バラエティ番組もこの合間で見ないといけないという事実は割愛しよう)
まあ基本的には好きなテレビドラマなので、楽しくは見ているわけである。
ちなみにリアルタイムではないが、本日はこちらを視聴。
「ウチの夫は仕事ができない」
うむ。キャッチーで刺激的なタイトルだ。
ネタバレになるのであまり多くは語らないが(このブログを見ている人はほぼゼロなので杞憂だろうが)、タイトル通り仕事のできないお荷物サラリーマンが、一生懸命働くことで成長していく内容だ。
程よくベタな展開なのだが、このドラマは僕のような人間にとっては凶器にもなる。
理由はお分かりだろう。
そう、
僕も仕事ができないんです。
入社して5年。
これまで何も考えずに働いてきたが、今現在、転職を真剣に考えている。
しかし、なにがしたいのかは見えてきていても、肝心の辞める度胸がない。
その胸中働くということは、人生で初めて経験する、「挫折する寸前の挫折」のような感覚だ。
僕はこのドラマを見て、自分のような主人公を見ても、「明日も前向きに頑張ろう」とか「一生懸命生きよう」という意識にはなれない。
ましてや「くだらない。自分はこんな人間にはならない」と奮闘することもできない。
そう、自分は何者でもないのだ。
そう痛感する。
見ていてそう感じたドラマでした。
終わり